6本学はデータサイエンス教育の重要性を踏まえ、2021年にデータサイエンス部門を設置しました。2022年度には全学部に「統計学基礎」「データサイエンスリテラシー」の2科目を導入し、学部を問わず全学生が基礎を学べる体制を整備しました。科目の必修?選択は各学部の自主性に委ね、オンデマンド教材を活用することで非常勤講師に依存しない持続可能な教育を実現しました。その結果、2023年度には文部科学省「数理?データサイエンス?AIプログラム」のリテラシーレベルに認定され、システム理工学部と工学部は応用基礎レベルの認定も取得しました。現在はデザイン工学部?建築学部でも認定取得に向けたカリキュラム検討が進んでいます。部門ではPDCAサイクルを取り入れ、高校で扱う確率分布の内容も授業に反映し、高大接続の必要性を認識しています。これに対応する教科書の作成も進行中です。また、各学部の微積分教育においても初年度教育のあり方を共有し、教育の質向上を図っています。さらに、社会人のリスキリングを視野に入れた履修証明プログラムの検討も進めており、今後も社会に求められる人材育成を目指してデータサイエンス教育の発展に努めていきます。デジタルバッジは、学びの証を誰もが気軽に活用できる「デジタル社会の履歴書」とも言えます。今後も社会の様々な場面で目にする機会が増えていくはずです。まずは一つ、デジタルバッジを取得してみませんか。データサイエンス部門長(デザイン工学部 デザイン工学科 教授)山澤 浩司なぜデジタルバッジが注目されているのかデジタルバッジは、証明の手続きの効率化?簡便化や、グローバルでの活用、そして生涯学習社会への貢献など、多くのメリットがあります。例えば、「履歴書に書ける資格」が即座に証明でき、相手に信頼してもらえるだけでなく、海外留学や就職時にも簡単に提示できます。さらに、バッジを集めること自体が学びへのモチベーション向上にもつながります。芝浦工業大学での取り組み本学では、2020年から学修歴証明書やデジタルバッジの発行実証実験を重ね、2024年度からは履修証明等のデジタルバッジ自動発行も開始しました。これにより、単位取得や特定のプログラム修了、さらには海外派遣?研修など多様な活動の成果を、学生自身がデジタルバッジとして受け取り、活用できる環境を整えています。デジタルバッジとは何か 情報イノベーション部部長 鈴木 洋デジタルバッジは、資格やスキル、学位、受講?表彰歴などをデジタルで証明し、視覚的なアイコンとして表現する新しい証明手段です。たとえば従来の「紙の修了証」や「証明書」をイメージするとわかりやすいですが、それらをインターネット上で発行し、スマートフォンやPCで管理?提示できるものがデジタルバッジです。特に「オープンバッジ」と呼ばれる国際標準規格に則ったバッジは、改ざん防止技術も組み込まれており、信頼性の高い証明として活用が広がっています。本学のデータサイエンス科目導入状況について
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