藤木 篤
科学技術の発展は私たちの生活に何をもたらすか?
本研究室では、主に応用倫理学や技術哲学、科学技術社会論といった人文?社会科学領域から、科学技術の発展に伴う倫理的?法的?社会的諸課題(ELSI: Ethical, Legal. and Social Issues)について、考察を深めることができます。
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- キーワード
- 研究倫理、工学倫理、技術哲学、科学技術社会論、環境倫理学、工学教育、環境教育、応用倫理学、生命倫理、公衆衛生、環境衛生、公衆衛生倫理、日本住血吸虫病、顧みられない熱帯病 (NTDs)、風土病、遺伝子ドライブ、地球工学、看護倫理、ケアの倫理、企業倫理
- 研究室の場所
- 大宮キャンパス 4号館5F 4508-3
この研究室が取り組んでいるSDGsの活動
学べる分野
- 工学倫理 (技術者倫理)
- 環境倫理学
- 生命?医療倫理
- 技術哲学
- 科学技術社会論
社会のために
科学技術の発展によって、人類はより安全で、より衛生的で、より豊かな社会を構築できるようになりました。しかし近年では、そうした発展の中には、新たな倫理的問題を引き起こすものがあることが明らかになってきました。 本研究室では、そのような倫理的諸問題を応用哲学 / 倫理学的観点(例えば技術者倫理のように、現代的な問題を扱う哲学?倫理学領域を、一般的に「応用哲学」や「応用倫理学」と総称します)から扱い、考察します。より具体的には、研究対象は以下の問いのようなかたちで表現されます。?技術者にのみ特別に求められる倫理観とは何か?そしてそれは何を根拠に求められているのか??基本的な原理?原則が相反した際に、人はどのように行動すべきか??気候変動や地球温暖化問題を解決するために、太陽光を遮蔽するシールドを成層圏上に人工的に展開して良いか??ある生物種を根絶する技術が得られたとして、それを使用して良いか??人工知能を自律型の自動兵器に搭載して良いか??ロボットに、(私たちが一般的に想定する)「感情」のようなものを持たせるべきか??医療における分配的正義の問題にどのように対処すべきか??ヒト胚に対するゲノム編集は許されるか??核廃棄物を大量に地中に埋め、封鎖するという手法で廃棄処理を行うことは、世代間倫理の観点から許容されうるか??ある感染症を根絶するために、大規模な環境改変が必要となった場合、どこまでの環境改変が妥当と言えるか??新たなタンパク源としての昆虫食を展開する上での、社会的問題点とはなにか??SNSは人類にどのような影響をもたらすのか??人類の宇宙進出に伴って様々な環境倫理学的問題が、地球内から地球外にまで拡大されることについて、どう考えるべきか??ある疾患の発症可能性が高いと予想される身体の一部を、健康なうちに切除する、「予防的身体切除」にはどのような倫理的問題が包含されるか??etc.
研究テーマ
- 「工学の学際的発展に対応する新たな工学倫理フレームワークの構築 」「遺伝子ドライブの倫理的?法的?社会的諸課題に関する学際融合研究 」