カリキュラム
人?自然?建築?まちをつなぐ
“環境システム”をデザインする
国連が定めた目標である SDGs の達成を念頭に置き、国際社会や地域におけ る諸問題を解決できる能力を修得することをめざします。建築や都市、環境分 野を中心とする専門的な知識と実践的な技術や、これらを横断的に関連づけ課 題解決する手法、そして市民や諸機関?団体との合意形成手法を学修します。1年次 基礎科目で視野を広げる
●主な科目環境システム入門/基礎実技/建築史/都市及び 都市計画史/建築構造基礎/情報処理及び演習 (データサイエンス)/創る
2年次 技術面の強化を図る
●主な科目建築計画基礎/都市計画基礎/建築設計情報演習/都市計 画演習/建築環境工学/環境フィールド実習/システム工学 及び演習/ Studio:Environmental Land Use Planning
3年次 演習を中心に、さらなる専門知識の修得をめざす
●主な科目環境システム総論/環境システム応用演習 A?B /居住環境デ ザイン及び演習/都市環境デザイン及び演習/都市環境基盤計 画/社会実習Ⅰ?Ⅱ/ Environmental Field Survey A?B
4年次 研究室に所属して卒業研究を行う
授業紹介
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環境システム入門
地域や国際的な課題を建築?都市?環境の複合的視点で解決する技術者となるための、学びの導入となる授業。学科作成の教科書「都市をつくりかえるしくみ」を用いたオムニバス講義。
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建築設計情報演習
三次元オブジェクトCADを用いた「建築設計製図」の演習。木造建築を題材に、基本的な建築設計製図の約束事や、建築設計情報を正しく表現して伝えるための知識?技術の修得をめざします。
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環境システム応用演習A?B
実際のまちに出向き、地域?社会が抱える問題を建築?都市?環境?社会科学の知識と技術を応用して課題解決する、グループ?ワークを通じて実践的に学ぶ演習科目です。
研究テーマ例
地域と連携した実社会に役立つ都市計画の研究?教育
都市計画研究室:作山 康 教授住まいや身の回りの環境、エネルギー?資源、防災など、都市の課題が複合化して工学分野だけでは解決できなくなっている中で、心理?医療?福祉や政治?経済、社会科学などさまざまな領域をシステムとして横断的にとらえ、かつ大学?学生が地域住民や自治体と連携して地域に役立つ実践的なまちづくり教育?研究をPBLとして実施しています。超高齢化したUR団地内のサテライトラボを拠点としたまちづくり活動など幅広く進めています。

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海外との活動事例
グローバルPBL:都市?環境問題に関する計画?デザイン国際ワークショップ
環境システム学科 × マレーシア/国際イスラム大学マレーシア国際イスラム大学(IIUM)の建築?環境デザイン学部:都市?地域計画学科の学生及び環境システム学科の学部3~4年生で混成グループを形成して、クアラルンプールの特定の地区を対象に、都市?環境問題をテーマにした現地調査とグループワークを行い、課題解決のための計画?デザイン提案を英語で行います。
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卒業研究の例
都市と地域の関係を再考する建築?地域デザイン研究『地形の構築-渋谷区桜丘の地域志向建築-』
「経済都市/渋谷」の一地域を対象敷地とした建築?地域デザイン研究を行っています。具体的には、大組織が先導する交通?商業?文化?情報の集中的な都市変革事業に対し、ボトムアップ的思考(個の判断?行動から秩序?価値観を見出す考え方)による独自の調査?分析によって、活動的な本来の渋谷文化を継承し、新たなバリューを創発する空間?建築?地域のあり方を研究するものです。
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この研究の応用先
この卒業研究は、都市や社会の事象をトップダウン/ボトムアップ的思考の両側面から捉え、固有の環境情報やヒト?モノ?コトの関係性をコンピュテーショナルに視覚化。PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act cycle)のプロセスを基に実践しました。多様な情報社会においてより最適な問題発見?解決を果たし得る能力?技量として応用が期待されています。
都市の暑熱環境を人体への影響度と人体の対応力の観点から評価するための実証的研究
日本の今後の都市づくりの大きな方向性として、エネルギー効率や社会資本の維持管理コスト、また少子高齢化社会を見据える観点から、「都市のコンパクト化」の実現は重要な課題です。地球温暖化やヒートアイランド現象が深刻化していく中、真に「歩いて暮らせる都市づくり」を実現するためには、都市の暑熱環境が人体に及ぼす影響について検討を行う必要があります。
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この研究の応用先
夏季に屋外を歩行する場合の熱中症リスクにかかわる人体の深部体温や心拍数の変動、疲労度について実証的に研究を進めています。体温調節機能を安定させるために都市内のクールスポットを活用して上手に休憩する方法の検討や、歩行者に都市の暑熱環境に関する情報を与え、熱中症の危険度を最小限にする経路を選択するリアルタイム情報システムの開発等への応用が期待されます。