石渡哲哉教授が日本応用数理学会で論文賞(JJIAM部門)を受賞
2023/07/28
- 数理科学科
【受賞者】
石渡 哲哉 教授(数理科学科)
【学会?大会名】
日本応用数理学会
【賞名】
論文賞 JJIAM部門
【作品】
石渡 哲哉 教授(数理科学科)
【学会?大会名】
日本応用数理学会
【賞名】
論文賞 JJIAM部門
【作品】
Delay-induced blow-up in a planar oscillation model
2次元振動モデルにおける遅延誘導爆発
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【研究目的】
微分方程式において、時間遅れ(タイムラグ)の効果により、解が不安定化したり、振動が引き起こされることがある。一方で、タイムラグの効果は不安定な状態を安定化させる制御の方法としても利用されている。このような解の状態の安定性という観点からは、タイムラグの効果には安定化?不安定化という両面があり、これまでいろいろなモデルに対して理論研究や応用研究がなされてきた。本研究では、微分方程式が持つ非線形性と時間遅れの相乗効果によりどのように解の性質が変わるのかを深く調べることが目的である。
【研究内容】
振動現象を記述するある非線形モデルにタイムラグの効果が入ることで、それがどんなに小さいタイムラグであっても、解の振舞が本質的に変わること、特に、有限時間で解の大きさが無限大に発散する現象を初めて見出し、数学的な証明を与えた。
【今後の展望】
直接的に何かに実用するという研究ではないが、タイムラグは日常のさまざまな現象に見いだされるため、本研究のような基礎研究が進むことにより、その理論基盤が整備され、タイムラグに関する深い理解が進む。それにより応用研究が展開されることを期待する。
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