廣井卓思准教授が分子科学会より第16回分子科学会奨励賞を受賞
2023/09/19
- 応用化学科
【受賞者】
廣井 卓思 准教授(応用化学科)
【学会?大会名】
分子科学会
【賞名】
第16回分子科学会奨励賞
【発表題目】
非弾性散乱法を利用したゆらぎ計測による構造化学
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【研究目的】
牛乳は、タンパク質や脂質が漂う溶液である。目で見ても気づかないが、ナノレベルの非常に小さな世界で牛乳を眺めてみると、タンパク質や脂質は常に動いているということが知られている。このような現象は一般にゆらぎと呼ばれ、例えば物質の溶けやすさや生命現象を理解するために重要である。しかし、自然界に存在する多くのゆらぎはとても小さく、なおかつ素早い動きであるために、観測することが難しい。そこで、ゆらぎを観測するための新たな装置開発を行なった。
【研究内容】
強い光によって原子の形がゆらぐ様子を観測する装置、および様々な高分子が溶解した水溶液の中から特定の高分子のゆらぎのみを計測する装置を開発した。
【今後の展望】
物質?材料から生命現象に至る様々な対象において、分子のゆらぎは重要である。特に今後の研究の方向性として、開発した装置を用いた生細胞中のゆらぎ計測に挑戦し、生体機能の分子レベルでの解明および得られた知見に基づく医療技術の発展につなげていきたい。
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