田上晋太朗さんが日本ビタミン学会 第1回 次世代のビタミン学に繋げるイノベーションミーティングにて優秀発表賞を受賞

2023/12/22
  • システム理工学専攻

受賞者
田上 晋太朗 さん(システム理工学専攻1年)

指導教員
廣田 佳久 准教授(生命科学科)

学会?大会名
日本ビタミン学会 第1回 次世代のビタミン学に繋げるイノベーションミーティング

賞名
優秀発表賞

発表題目
UPLC-MS/MSを用いたMenadioneおよびその抱合体の定量法の確立

tagami
研究目的

ビタミンK は緑黄色野菜や納豆に多く含まれており、血液凝固作用や骨形成作用といった生理作用を示します。食事から摂取できるビタミンKですが、未だに体内の動態は明らかではありません。そこで本研究では、ビタミンKの代謝や排泄機構の解明を目指し、ビタミンK代謝産物とその抱合体の測定を試みました。

 
研究内容

ビタミンK代謝産物であるメナジオンは、今までに様々な手法で測定が試みられてきましたが、揮発性があることから精密に測定することが困難でした。我々は、メナジオンを誘導体化することで、高感度に測定できる手法を確立しました。また、メナジオン抱合体の生物?化学合成に成功し、本研究からヒトの尿中に存在するメナジオンとその抱合体の存在比を初めて明らかにしました。

 
今後の展望

本研究より、尿中に存在するビタミンK代謝産物とその全ての抱合体の測定法を確立しました。今後は本手法を用いて、ビタミンKの代謝や排泄機構を明らかにしていきたいと思います。近年、メナジオン抱合体自身が生理的な役割を有することが見出されているため、メナジオン抱合体が及ぼすビタミンK関連疾患への影響を明らかにしていきたいと思います。