宮川悠太さんが電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会にて最優秀発表賞を受賞
- 電気電子情報工学専攻
受賞者
宮川 悠太 さん(電気電子情報工学専攻 1年)
指導教員
上岡 英史 教授(工学部)
学会?大会名
電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会
賞名
最優秀発表賞
発表題目
非選択率を考慮した持続可能な参加型センシングにおけるユーザ選択メカニズムの検討
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左から共著者の宮田純子先生、宮川悠太さん、IN研究会 副委員長 濱田貴広様
私は、点群データと呼ばれる、街の建物や地形の形状を3次元で取得することができるデータを、街の市民に積極的に収集してもらうためのインセンティブ(動機付け)として、予算に制限がある場合の報酬分配法を設計する研究を行っています。
研究内容
予算に制限がある場合について、ユーザがシステムに送信するデータの品質と、ユーザが報酬を受け取れなかった割合を示す非選択率から導出されるユーザ選択方式を設計した。また、このユーザ選択方式を用いて、持続的にユーザ数?データ品質を維持できるシステムを提案した。
今後の展望
街のデータを収集することで、様々なことが可能になると思いますが、その一例としてインフラ管理が挙げられます。インフラにおいては現在、老朽化が進む施設が増える一方で、点検?修繕を行える人材が減少傾向にあります。そのため、効率的に施設の維持管理を行えるシステムが求められています。
そこで、点群データを用いた、建物や地形の形状や時間経過による変化を正確に把握するシステムを提案できると考えています。また、従来のドローンや車で点群データをセンシングするシステムとは違い、室内や障害物が多い場所でのデータ収集が可能であり、専門的な機器を必要としないため、コストも抑えられます。これにより、従来の手法に対する新たなアプローチを提供できると考えています。
このシステムを実現させるために、現在はアプリによる実装と、実践環境に適合したインセンティブメカニズムの開発を目標に、日々研究に取り組んでいます。