末松拓海さん、中林由佳さんが第11回POLUS 学生?建築デザインコンペティションで最優秀賞を受賞
- 建築学部
受賞者
末松 拓海 さん(建築学科4年)
中林 由佳 さん(建築学科2年)
指導者教員
原田 真宏 教授(建築学科)
学会?大会名
第11回POLUS 学生?建築デザインコンペティション
自由で斬新な設計を発表する機会の提供を目的に、ポラス株式会社が2014年から毎年開催している。11回目の開催となる今回は「個が際立つ新しいシェアのまち」をテーマに610点の作品が応募された。1次選考の書類審査を受け、5組が2次選考のプレゼンテーションに挑んだ。
賞名
最優秀賞
発表題目
原子たちのための家
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研究内容
「小さくて密接で連鎖する接続」をコンセプトに、個人と集団の新しい住まいの在り方を「シェアの街」として提案しました。原子と分子の関係からイメージを膨らませ、原子という少し飛躍したメタファーと、4畳半という日本人に染み込んだ、地に足のついたユニットを使って設計を進めていきました。CLTパネル(直交行集成板)を風車型に配置して壁とし、ドアのない半個室空間を広げるなど、プライバシーを確保しながら閉鎖性を排除するデザインとしました。均質だけれども個性がある。開かれているけれども閉じている。停滞しているが流動的である。手の届く範囲の小さな世界で包まれる幸せと、都市の中で感じる匿名性の心地よさを一つの集合住宅に落とし込みました。
受賞の感想
初の試みとして、プレゼンテーションを1/10の解像度の高い部分模型と、3分の手書きアニメーションで構成しました。模索し、苦しみながらの制作でしたが、ひとまずは上手くいってよかったです。また、例年の傾向を見ていると大学院生が入選することが多いコンペですが、学部生の私たちが最優秀賞を受賞できたことに嬉しく思います。共に戦っていた仲間と同じ舞台でプレゼン出来たことも大変貴重な経験でした。
今後の展望
今回、建築形態を極限まで単純化し増幅することで、建築家が生み出した恣意的な線を生活の背後に隠す狙いがありました。するとそこに生まれるのはコミュニケーションでした。「この壁はどう使おうか」「ここに梯子をかけよう」「ここに木があったら気持ちがいい」そんなふうに、建築が住まい手を受け止められるような、度量のある形態は作り手?住まい手どちらも気持ちがいいものだと改めて実感しました。今後も様々な設計を行うと思われますが、そんな気持ちを忘れずに精進していけたらと思います。
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