朝田有希子さんが軽金属学会第144回春期大会にて優秀ポスター発表賞を受賞

2024/11/13
  • 材料工学専攻

受賞者
朝田 有希子さん(材料工学専攻1年)

指導教員

芹澤 愛 教授(工学部)

学会?大会名
軽金属学会第144回春期大会

賞名
優秀ポスター発表賞

発表題目
水蒸気プロセスによるA6061アルミニウム合金上への耐食性皮膜の形成が疲労寿命に与える影響

asada

研究目的

構造材料の軽量化に大きく貢献するアルミニウム合金を使用する際には、耐食性の観点から表面処理が必要です。従来の表面処理工程では、多くの場合有害な廃液が発生しますが、私たちが提案する環境負荷の少ない新規表面処理方法では、水蒸気のみを使用するクリーンな方法で耐食性を向上させることができます。これらの表面処理によって材料の表面形状が変化し、材料の寿命を低下させることが一般的に知られています。そこで、私たちの提案する表面処理による表面形状変化が、材料の疲労寿命に与える影響を明らかにすることを目的として研究を行いました。


研究内容

私たちの提案する環境に優しい表面処理方法によって、疲労寿命が低下することはなく、処理条件によってはむしろ向上することを見出しました。新規表面処理は、材料の耐食性のみならず疲労寿命も向上させることを明らかにしました。

今後の展望

環境に優しい表面処理が確立されることで、軽量なアルミニウム合金を、耐食性や強度の観点から安全に自動車等に用いることができます。実際の材料に適用するにはまだ明らかにすべき要素がたくさんありますが、最終的にはカーボンニュートラルや循環型社会の実現に貢献する重要な技術になると考えています。