菊池杏さんがInternational Conference on Management in Emerging Markets(ICMEM)にてBest Paper Awardを受賞
2024/11/21
- システム理工学専攻
研究背景?目的
本研究の目的は、生活保護を必要とする人が申請をためらう原因となる心理的負担(スティグマ)を軽減し、より正確な支援を提供できるようにすることです。
研究内容
本研究では、生活困窮者が生活保護を申請する際の意思決定をモデル化し、申請に影響を与えるスティグマの作用をシミュレーションで観察することで、申請しない判断に至る要因の影響を評価しました。
今後の展望
生活保護の申請が少ない理由の一つに、心理的負担があります。本研究では、ソーシャルメディアがスティグマに大きな影響を与えることが明らかになりました。しかし、スティグマは文化的背景の影響を強く受けるため、モデル内で日本特有のスティグマ構造を再現することが課題として残っています。今後は、日本独自の文化や社会心理、たとえば「恥の意識」や「同調圧力」といった要素を考慮しつつ、スティグマ構造の理解を深め、より効果的な軽減策を提案していきたいと考えています。