芦澤大輝さんが第68回日本薬学会関東支部大会にて優秀ポスター発表賞を受賞

2025/01/22
  • システム理工学専攻
  

受賞者
芦澤 大輝 さん(システム理工学専攻 1年)

指導教員

廣田 佳久 准教授(生命科学科)

学会?大会名
第68回 日本薬学会関東支部大会

賞名
優秀ポスター発表賞

発表題目
細胞内GTP量を制御する酵素によるがん細胞の生存への影響

ashizawa

研究目的
グアノシン三リン酸(GTP)は、生体内で細胞増殖やタンパク質合成を担っており、その細胞内濃度は厳密に制御されています。特に、がん細胞におけるGTP濃度は正常細胞の2倍以上に増加することから、生体内においてGTP濃度を調節することは非常に重要であると考えられます。そこで本研究では、GTP量を制御する酵素に着目し、がんの悪性度に対する影響を評価しました。

研究内容
本研究でははじめに、高速液体クロマトグラフィーを用いた細胞内GTP濃度の測定系を構築しました。構築した測定系では、GTP量を制御する酵素の遺伝子発現や酵素の阻害剤に応じて細胞内GTP濃度が変動することを確認しました。さらに、ヒト前立腺がん組織検体を用いた検討では、GTP量を制御する酵素の発現と前立腺がんの悪性度が相関することを見出しました。

今後の展望

本研究より、がん細胞におけるGTP量を制御する酵素の重要性を明らかにすることができました。今後、がん細胞におけるGTP制御のメカニズムを解明することができれば、GTPを標的とした新規治療法の創出につながることが期待されます。