中川胡桃さんが第2回 次世代のビタミン学に繋げるイノベーションミーティングにて優秀発表賞を受賞

2025/01/22
  • システム理工学専攻
  

受賞者
中川 胡桃 さん(システム理工学専攻 1年)

指導教員

廣田 佳久 准教授(生命科学科)

学会?大会名
第2回 次世代のビタミン学に繋げるイノベーションミーティング

賞名
優秀発表賞

発表題目
ビタミンK変換機構の理解を目指したCoenzyme Qメチル基転移酵素COQ5の機能解析

nakagawa

研究目的
ビタミンKは血液凝固や骨代謝に重要な役割を果たす脂溶性ビタミンです。ヒトが摂取したビタミンKは生体内の酵素によって、最も強い生理活性を持つ活性型のビタミンKへ形を変えますが、その変換機構の多くは未解明のままです。本研究では、ビタミンKが体内で活性型へ変換される機構の理解を目指し、ビタミンKの基本骨格であるナフトキノン環へのメチル基付加反応に関与する酵素の探索を行いました。

研究内容
ナフトキノン環2位の構造を様々に化学修飾した誘導体を用いて変換反応を評価した結果、メチル基を持たない誘導体で著しい変換の増加が認められました。この変換反応においてメチル化を行う酵素の探索を行った結果、ビタミンKの2位のメチル化酵素を新たに見出しました。

今後の展望

本研究より、ビタミンK変換におけるナフトキノン環2位のメチル基の重要性を明らかにすることができました。今後は、本研究より見出されたメチル化酵素の機能解析を進めることで、長年不明であるビタミンKの変換機構解明に寄与していきたいと考えています。変換機構の解明は、ビタミンKの将来的な臨床応用に向けた研究への基盤となることが期待されます。