土木工学科平林教授が第17回日本学術振興会賞を受賞
2020/12/21
- 土木工学科
以下、独立行政法人日本学術振興会ウェブサイトより引用
授賞理由
「グローバルな洪水リスク変動と山岳氷河融解の先駆的な予測」
(Pioneering the Global Scale Projection of Flood Risk and Mountain Glacier Melt)
平林由希子氏は、雨と気温に関する気象観測データと独自に開発した気象ジェネレーターにより、広域かつ100年という長期間の高精度な気象データを復元することに成功した。さらに、この画期的なデータを世界最先端の陸域水循環モデル?河川モデルへ入力して解析 することにより、温暖化実験に用いられるモデルが適切に過去の渇水や洪水を再現できていることを検証した上で、渇水と洪水の全球将来予測を行った。平林氏は、全球氷河モデルの開発を行い、地球温暖化時の氷河融解量と海面上昇への 寄与を明らかにするとともに、洪水予測を、その影響を受ける人口の変化や人的?経済被害 の予測にまで展開し、政策立案に結びつける新たな手法を提案している。これらの成果は気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書に引用されるなど、世界的に高い評価を受けている。以上のように、平林氏は、地球温援化と水循環変化予測に関して先駆的業績を挙げ、今後も当該分野を国際的にリードし続けることが期待される。
日本学術振興会賞について
日本学術振興会賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見い出し、早い段階から顕彰することで、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的としています。
選考は、各分野を代表する我が国のトップレベルの学術研究者により構成される審査会で厳正な審査が行われ、受賞者を決定しました。
受賞対象者は、人文学、社会科学及び自然科学の全分野において、45歳未満で博士又は博士と同等以上の学術研究能力を有する者のうち、論文等の研究業績により学術上特に優れた成果をあげている研究者としています。
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