細沼 恵里 さんが通信のための新興技術に関する国際会議で学生発表賞を受賞

2021/01/13
  • システム理工学専攻
【受賞者】
細沼 恵里 さん(システム理工学専攻1年)

【指導教員】
山崎 託 助教
三好 匠 教授(電子情報システム学科)

【学会?大会名】
2020 International Conference on Emerging Technologies for Communications
(ICETC 2020)
(通信のための新興技術に関する国際会議)

【賞名】
Student Presentation Award
(学生発表賞)

【発表題目】
Handling Asymmetric Links in Backoff-based Opportunistic Routing
(転送待機時間に基づくOpportunistic Routingにおける非対称リンクへの対処)
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【研究目的】
アドホックネットワークは,スマートフォンなどの携帯端末同士が直接通信することで構築され、各端末がバケツリレー式に通信を中継することで互いの通信範囲外に位置する端末との通信を可能にしています。
アドホックネットワークの特徴を活かしながら柔軟にデータを伝送する手法としてOpportunistic Routing(OR)が提案されています。
しかし、実環境では各端末の通信範囲に差が生じ、端末間の通信品質が互いに異なる非対称リンクが発生することがあります。
非対称リンクが存在すると従来のORは正常に動作しない可能性があるため、本研究では非対称リンクが存在する環境を考慮したORの設計を目的としています。

【研究内容】
本研究では、非対称リンクが存在する環境下においても適切にデータを伝送できる新たなORを提案しました、
提案手法では、各端末がリンクの対称性を確認しながらデータを伝送するため、非対称リンクを回避しながらデータを中継することが可能です。
シミュレーションによる評価の結果、従来のORは非対称リンクが存在する環境においてデータの伝送成功率が低下したのに対して、提案手法は非対称リンクの有無に依らず高い伝送成功率を達成しました。

【今後の展望】
アドホックネットワークは固定の基地局を利用せずに構築可能であることから、災害時における安否確認手段やイベント会場での情報配信手段としての利用が期待されています。
今後は、このような実際の利用シーンにより近い環境下での性能評価を行う予定です。

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