藤井 靖之さんが日本学術振興会 育志賞を受賞
2022/01/28
- 機能制御システム専攻
機能制御システム専攻 博士課程3年(指導教員 システム理工学部 越阪部 奈緒美 教授)の藤井 靖之さんが日本学術振興会 育志賞を受賞しました。
この賞は、平成21年、上皇陛下の天皇御即位20年にあたり、日本学術振興会が、社会的に厳しい経済環境の中で、勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援?奨励するための事業の資として、上皇陛下から御下賜金を賜ったことをきっかけとし、創設された賞です。将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される、日本全国から選ばれた、優秀な大学院博士課程学生に贈られます。
この賞は、平成21年、上皇陛下の天皇御即位20年にあたり、日本学術振興会が、社会的に厳しい経済環境の中で、勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援?奨励するための事業の資として、上皇陛下から御下賜金を賜ったことをきっかけとし、創設された賞です。将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される、日本全国から選ばれた、優秀な大学院博士課程学生に贈られます。
【受賞者】
藤井 靖之 さん
(機能制御システム専攻 博士課程3年)
【指導教員】
越阪部 奈緒美 教授(システム理工学部)
【研究テーマ】
食感覚の機能性への展開:
渋味による認知機能向上作用の解明
藤井 靖之 さん
(機能制御システム専攻 博士課程3年)
【指導教員】
越阪部 奈緒美 教授(システム理工学部)
【研究テーマ】
食感覚の機能性への展開:
渋味による認知機能向上作用の解明
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【研究概要】
我が国において、認知症の予防による健康寿命の延伸やQOL(Quality of Life:生活の質)の向上は喫緊の課題です。近年、ポリフェノールの摂取によって、軽度認知障害から認知症への移行率が低下することが報告されていることから、ポリフェノール類の中枢神経系に対する作用について研究を重ねてきました。その結果、類縁化合物に比較し極めて少量で中枢神経賦活作用を発揮する成分として、カテキンオリゴマーを見出しました。しかし、これらは消化管から吸収されないため、作用メカニズムは特定されておらず、“脳機能改善食品”として高いポテンシャルを有するカテキンオリゴマーの普及?利用促進上のネックとなっています。そこで、実験動物を用いてカテキンオリゴマーの認知機能への有効性を確認し、そのメカニズムを解明することを目的としました。マウスにカテキンオリゴマーを投与し、脳内の変化及び認知機能への影響を検証しました。その結果、カテキンオリゴマーの渋味刺激は適度なストレッサーとして生体に認識されて、青斑核-ノルアドレナリン作動性神経網が発火すること、また反復摂取することで海馬が刺激され、成体神経新生が亢進し、空間記憶が向上することを見出しました。しかしながら、カテキンオリゴマーの摂食刺激がどのように生体に認識されるのか未だ不明であり、今後更に検討を重ねる必要があります。
我が国において、認知症の予防による健康寿命の延伸やQOL(Quality of Life:生活の質)の向上は喫緊の課題です。近年、ポリフェノールの摂取によって、軽度認知障害から認知症への移行率が低下することが報告されていることから、ポリフェノール類の中枢神経系に対する作用について研究を重ねてきました。その結果、類縁化合物に比較し極めて少量で中枢神経賦活作用を発揮する成分として、カテキンオリゴマーを見出しました。しかし、これらは消化管から吸収されないため、作用メカニズムは特定されておらず、“脳機能改善食品”として高いポテンシャルを有するカテキンオリゴマーの普及?利用促進上のネックとなっています。そこで、実験動物を用いてカテキンオリゴマーの認知機能への有効性を確認し、そのメカニズムを解明することを目的としました。マウスにカテキンオリゴマーを投与し、脳内の変化及び認知機能への影響を検証しました。その結果、カテキンオリゴマーの渋味刺激は適度なストレッサーとして生体に認識されて、青斑核-ノルアドレナリン作動性神経網が発火すること、また反復摂取することで海馬が刺激され、成体神経新生が亢進し、空間記憶が向上することを見出しました。しかしながら、カテキンオリゴマーの摂食刺激がどのように生体に認識されるのか未だ不明であり、今後更に検討を重ねる必要があります。
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