篠田 剛さんが日本原子力学会 第15回学生研究発表会で奨励賞を受賞

2022/05/09
  • 材料工学科

【受賞者】
篠田 剛さん (材料工学科 4年(受賞当時))

【指導教員】
新井 剛 教授(材料工学科)

【大会名】
日本原子力学会 第15回学生研究発表会-原子力?放射線分野-

【発表題目】
放射性二次廃棄物の減容化を指向した使用済含浸吸着材の再生に関する基礎研究
本文写真_篠田さん
【研究目的】
今後計画されている核燃料サイクルは原子力発電所から生じる使用済み核燃料を再処理し原子炉で再利用されることが検討されています。再処理後に生じる高レベル放射性廃棄物はガラス固化し地層処分が計画されていますが、発熱性及び長半減期性を有するマイナーアクチノイドが多く含まれているため地層処分に様々な課題を有しています。そこで、我々はマイナーアクチノイドの分離回収を目的に吸着材を用いた抽出クロマトグラフィ法の研究に行っていますが、使用後の吸着材は放射性二次廃棄物となることが懸念されます。吸着材の処分法の確立を指向し、吸着材の再生に関する基礎研究を行いました。

【研究内容】
フェントン法を用いた含浸吸着材の分解処理を行い、分解後の吸着性能評価を行いました。処理回数を増加させることで吸着性能の低下が確認されました。分解後の吸着材に再度抽出剤を被覆することで吸着材の吸着性能の増加が確認されました。
 
フェントン法???鉄(II)イオンと過酸化水素を用いて有機物を分解する処理のことです。
含浸吸着材???多孔性シリカにポリマー?抽出剤を被覆させた吸着材のことです。

【今後の展望】
本研究は放射性二次廃棄物の削減を目的にした研究ですが、処理に使用する液体が更なる廃棄物の発生が課題となります。そのため、廃棄物の再利用を指向し、分解後の有機物の構造の解明や処理の効率化の研究を行う予定です。

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