関根幹弥 さんが2022年春季フルードパワーシステム講演会で最優秀講演賞を受賞

2022/12/06
  • 機械工学専攻



【受賞者】
関根幹弥 さん(理工学研究科 機械工学専攻)


【指導教員】
伊藤和寿 教授(機械制御システム学科)

【学会?大会名】
2022年春季フルードパワーシステム講演会

賞名】
最優秀講演賞

【発表題目】
E-FRITおよびVRFT設計法による最適なPIDパラメータを用いた
水道水圧駆動人工筋回転アクチュエータの制御性能比較







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【研究目的】
水道につないで稼働する水道水圧駆動人工筋を用いた回転アクチュエータの高精度制御を行うことです。
 
 【研究内容】
人工筋は、制御弁への指令値が同じでも収縮させる時と元の長さに緩める時で収縮量が異なるという使いにくい特性を持つため、制御が難しいとされています。通常はこの特性を正確に表す数学モデルに基づいて制御する手法を応用しますが、このモデルを作るステップに大きな工数がかかります。そこでモデルを用いない方法(VRFTおよびE-FRIT)により制御系の設計を行い、工数を大幅に削減した上で高精度制御を実現しました。その結果、適用したアクチュエータに対してはE-FRITによる制御が適していたこと、およびなぜ適していたのかを明らかにできました。
?VRFT (Virtual Reference Feedback Tuning) …数学モデルを用いず、一般に一組の開ループデータのみから直接制御器を設計するデータ駆動型制御の一種です。
 
?FRIT (Fictitious Reference Iterative Tuning) …数学モデルを用いず、一組の閉ループデータのみから直接制御器を設計するデータ駆動型制御の一種です。

【今後の展望】
複雑な特性を持った制御対象に対して、データ駆動型制御を用いて高精度制御系が設計できることを示した本研究は、コストを大幅に削減しながら、従来通りの制御が期待できます。そのため、これまで工数や設計難度によって制御ができていなかった分野に対しても広く浸透すると期待しています。
今後は、工数の削減を維持したまま、モデルベース制御の利点を吸収した、より高性能な制御系設計の手法を提案する予定です。

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