石崎貴裕教授(材料工学科)がInternational Magnesium Science & Technology Award for Innovative Research & Applicationを受賞

2023/04/21
  • 材料工学科

【受賞者】
石崎 貴裕 教授(材料工学科)

【学会名】
International Magnesium Science & Technology

【賞名】
International Magnesium Science & Technology Award for Innovative Research & Application


石崎貴裕教授(材料工学科)
【研究目的】
軽量金属材料であるマグネシウム合金は、比強度が高く、軽量性や切削性に優れているが、腐食しやすいという課題がある。この課題を解決するために、表面処理が必要不可欠である。一般的に、この表面処理では、多段階の処理工程が行われ、その工程において多数の化学薬品が使用されている。しかし、近年、環境保護の観点から、低環境負荷型の表面処理技術が求められている。本研究では、化学薬品を全く使用せずに優れた耐食性をマグネシウム合金に付与するための表面処理技術を開発することをめざした。

【研究内容】
マグネシウム合金表面に耐食性を付与するための保護膜の作製を行った。本技術では、薬品を全く使用せず、水のみを用いて保護膜を作製できる。このため、極めて環境負荷の低い表面処理技術である。作製した保護膜は極めて優れた耐食性を示し、実用的に活用されている既存の陽極酸化皮膜と同等の耐食性を有していた。
 
【今後の展望】
軽量性に優れるマグネシウム合金に耐食性を付与することが可能となるため、軽量化が強く求められている輸送機器関連の部材に利用していける技術として発展させていくことを考えている。課題としては、処理時間の短縮化が挙げられる。