田上 晋太朗さんが日本薬学会第143年会で学生優秀発表賞を受賞
2023/06/09
- システム理工学部
【受賞者】
田上 晋太朗(システム理工学専攻1年)
【指導教員】
廣田 佳久准教授(生命科学科)
【学会名】
日本薬学会第143年会(札幌)
【賞名】
学生優秀発表賞(ポスター発表の部)
【発表題目】
簡便な体内ビタミンK量の測定を目指したヒト尿中Menadione定量法の確立
田上 晋太朗(システム理工学専攻1年)
【指導教員】
廣田 佳久准教授(生命科学科)
【学会名】
日本薬学会第143年会(札幌)
【賞名】
学生優秀発表賞(ポスター発表の部)
【発表題目】
簡便な体内ビタミンK量の測定を目指したヒト尿中Menadione定量法の確立
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ワルファリンは、血栓症治療を目的に世界で使用されている経口抗凝血薬です。ビタミンK は緑黄色野菜や納豆に多く含まれており、ワルファリンの薬効を弱めてしまうことが報告されています。ワルファリンの投与量を決めるためには、体内のビタミンK量を知ることが重要です。また、ワルファリン服用患者は凝血効果を評価するために、定期的に採血をする必要性があり、身体的に大きな負担がかかります。そこで本研究では、簡便に体内のビタミンK量を測定することを目指し、尿中のビタミンK3(メナジオン)量の測定を試みました。
【研究内容】
メナジオンはビタミンK代謝中間体であり、尿中に排泄されることが報告されています。本研究から、測定が困難であったメナジオンを誘導体化することによって、高感度に測定することができるようになりました。また、本手法を用いて、ヒトやマウスの血中ビタミンK量と尿中メナジオン量に相関関係が見出されました。
【今後の展望】
尿中メナジオン量が測定できることによって、体内のビタミンK量を類推できることが分かりました。ワルファリン服用患者や他のビタミンK関連疾患患者の体内ビタミンK量を簡便に知ることが出来れば、本手法の臨床応用が期待できます。