齋藤 一葉さんが日本写真測量学会?欧洲杯足彩app下载_欧洲杯下注平台-【直播*网站】5年度年次学術講演会で学術講演会論文賞を受賞

2023/06/09
  • 社会基盤学専攻

【受賞者】
齋藤一葉さん(社会基盤学専攻2年)

【共同研究者】
川崎悠輔さん(計測リサーチコンサルタント)、
中川雅史教授

【指導教員】
中川 雅史教授(土木工学科)

【学会名】
日本写真測量学会?欧洲杯足彩app下载_欧洲杯下注平台-【直播*网站】5年度年次学術講演会

【賞名】
学術講演会論文賞

【発表題目】
屋内外シームレスなインフラ点検UAVで撮影した画像を利用した位置方向推定
受賞斎藤
【研究目的】
社会インフラは、国民の安全と社会経済活動の基盤として重要ですが、建設後も適切な維持管理が必要です。しかし、点検調査は広範かつ膨大な範囲をカバーするため、時間と労力が掛かります。この課題を解決するため、日本ではUAV(ドローン)の活用が試みられています。特にUAVは、様々な視点から構造物を点検するのに適しており、橋梁やダムの点検にも利用されています。ただし、測量用UAVは高精度な衛星測位(RTK-GNSS測位)に依存しており、衛星信号の遮断される橋梁の下などでは安定した飛行制御ができません。また、UAV飛行中に撮影する高解像度画像は、インフラ点検に用いる際に撮影位置?方向の取得が必要とされますが、測位や測角の誤差により多時期撮影画像を重ね合わせる際にずれが生じてしまいます。これらの課題に対して屋内外シームレス測位機能のUAV搭載、および、多時期画像間のずれを改善するための撮影画角の自動調整機能が求められます。

そこで、私たちはGNSS測位環境と非GNSS測位環境の両方でUAVをシームレスに飛行させるために、RTK-GNSS測位とカメラを組み合わせた測位技術(Visual Odometry)を統合する屋内外シームレス測位機能の開発を行っています。この研究では、Visual Odometryによって生じる累積誤差問題を解消する手法を提案し、また、撮影した画像から位置の補正量を算出する手法を提案しました。屋内外の空間を対象とした検証実験では、RTK-GNSS測位で取得したNMEAデータの測位モード種別を利用して、高速な測位モードの切り替えが可能であることを検証し、UAVのPID制御に利用できる屋内外シームレス測位の有用性を確認しました。また、デジタルカメラを使用した画角の調整に関するシミュレーション実験では、SURFを利用した特徴点検出を行い、異なる2枚の撮影画像の画角を調整できることを確認しました。

今後の課題としては,提案手法を活用して位置情報を含む高解像度画像をBIM/CIMデータとして活用するシステムの構築が挙げられます。国内の社会インフラは、高度経済成長期に建設されたものが多く、老朽化が進んでいる土木構造物の割合が急速に増加しているという社会的な問題があります。また、国内は災害が頻発する特徴もあり、緊急災害観測技術の重要性がますます高まっています。さらに、アジア地域を含む海外では近年経済成長が著しく、将来的にはインフラの老朽化や高齢化人口が社会的な課題となる可能性があります。本研究に加えて、上記の社会的な課題に貢献するために、衛星観測や航空?UAV測量、地上レーザースキャニング、ウェアラブルデバイスの利用など、様々な測量技術を組み合わせた手法を提案します。これにより、多様な手段を活用して社会インフラの点検やモニタリングを行い、社会課題の解決に取り組みます。