特別講演会レポート「SIT テクノプラザⅣとガラス構造の可能性」
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2023年12月15日に、芝浦工業大学建築学部の山代悟教授と東京大学の佐藤淳准教授、本学卒業生であり佐藤淳構造設計事務所で構造設計を担当した都筑碧氏が豊洲キャンパステクノプラザⅣにおいて、「SIT テクノプラザⅣとガラス構造の可能性」というタイトルで講演会を実施しました。20人を超える学内外の参加者が新設されたテクノプラザⅣのガラス構造について、設計の裏側とガラス構造の可能性を詳しく聞きました。
このテクノプラザⅣの整備にあたっては、山代教授と、ビルディングランドスケープが意匠設計を担当しました。また、特徴的なガラス構造の建築を設計するにあたり、佐藤淳構造設計事務所に構造設計の協力を依頼し、世界初の構造体となるガラスつづら折り構造「GLCウォール(Glass LVL composite wall)」を開発?採用しました。
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山代教授は完成したテクノプラザⅣについて、「まっさらな綺麗なガラスだけでは、中の機材が見えすぎて生々しさがあります。木のブロックが浮いて見えることで、空間が抽象化されてちょうど良い雰囲気になったのではないか」とガラスつづら折りの効果を表現しました。
佐藤准教授は「ガラス構造の研究開発?実践を行っています。ガラスは神経質な対応が必要だと思われますが、いくつかの注意点さえ押さえれば、自由に扱える材料です。今回はガラスをつづら状に積層したデザインにしましたがとても強い構造体となりました」とガラスの壁を叩いてみるパフォーマンスも加わり、強度とガラス構造の可能性を強調しました。
都筑氏からはテクノプラザⅣの構造設計図面を示しながら、つづら折りに積層されたガラスと繋ぎとなる木のブロックにどのように荷重が加わるのか計算した様子を示し、安定した構造の様子がわかりました。
主催:建築学部 プロジェクトデザイン研究室
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