システム理工学部1年生向け科目「創る」 最終発表会を開催しました

2024/07/24
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7月12日(金)、大宮キャンパス斎藤記念館にて、システム理工学部開設授業「創る」の最終発表会が開催されました。

「創る」は、入学直後の1年生前期に、文化や価値観の異なる人々や異なる技術や知識を持った人々が一つの目的を持ってチームを編成して問題解決にあたるシステム理工学部の特徴的な授業の一つです。異なる学科の学生が20名程度のチームになり、教員から与えられたテーマをもとに、各自の好奇心や遊び心を持ち寄って、1つの「モノ」「コト」を作り上げます。この授業は、システム工学教育の第一歩として位置づけられており、能動的学習(プロジェクトベーストラーニング)を通して、総合的解決策を追求する「システム思考」、目的達成の機能を作る「システム手法」、問題解決の人?知識?技術を統合する「システムマネジメント」の基本を体感的に学ぶことを目的としています。

今年度参加した20チームは「〇〇を創る」「〇〇で創る」というテーマのもと、SDGsに貢献するプロダクト制作や活動を行い、当日は制作物を披露するだけでなく、実際に制作したプロダクトのデモンストレーションも行うなど、創意工夫しながら最終発表を行いました。全チーム発表後の講評では、鈴見理事長より理事長賞、澤田システム理工学部長より学部長賞が発表されました。

tukuru12鈴見健夫理事長
tsukuru13澤田英行システム理工学部長

最終発表会の様子

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表彰式

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7月19日(金)には表彰式が開催されました。最終発表会で発表された理事長賞?学部長賞に加え、学生による相互評価で評価の高かった最優秀賞?優秀賞、「創る」に参加した教員全員の投票によって選ばれた教授賞が発表されました。受賞した5つのチームには、トロフィーや副賞の本学オリジナルグッズが授与されました。

 

理事長賞
「音楽と〇〇のある場」を創る(6班)

「音楽×工作×書のある場を創る」というテーマを掲げて、イベントを開催。①バンド演奏、②来場者とマラカス等を作ってバンド演奏に合わせる、③ストリートピアノの設置、④楽器演奏体験ワークショップの開催、⑤高校生ピアノYouTuberのゲスト演奏、⑥書道パフォーマンス、⑦メッセージボードの設置、の7つの取り組みを実施。学生と来場者だけでなく、来場者同士の交流も演出した。

リーダー 中崎 遥翔さん(環境システム学科)
20人ほどのメンバーを一つにまとめるのが大変でした。ふわっとしたテーマのなか、意見を突き合わせていく必要があり、またやることも多かったので苦労しました。バンド演奏などもあったため、演奏組は短時間で練習しなければならず大変でしたが、イベント自体は無事盛り上がったので良かったと思います。一つの目標に対して皆で力を合わせることを学べました。

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学部長賞
「無意識を意識化する」ことで生まれる家具を大宮キャンパスに創る(11班)

芝生に設置することで誰でも気軽に使用可能で、ストレス軽減やリラクゼーション効果が得られる「無重力ソファー」を作成。捨てるはずだったものを再利用し、ごみの削減を目指した。

リーダー 柏﨑 蒔温さん(数理科学科)
「無意識を意識化」という難しいお題のなか、「無重力ソファー」というアイデアをひねり出せたところまではよかったのですが、予算が限られており、ソファーを2つ作るための材料集めに苦労しました。僕自身、中高生のときは一人でやった方が早いと思ってしまうタイプでしたが、ソファーという大がかりなものを作るにあたり、仲間に頼る大切さを学べたのはとても大きかったです。

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最優秀賞
動きを創る(7班)

Blenderという3D制作ソフトを用いてアニメーションを作成。メンバーは5つの班に分かれ、本学公式マスコット?テクしばくんが入った「テクしばくんボール」を動かすことを全体のテーマとした作品を作り上げた。

リーダー 伊藤 崇剛さん(環境システム学科)
Blenderを使ってアニメーションを創る」というテーマが与えられ、全て一から作りました。初めて触る人が大多数で、その使い方を学ぶところから始めたので、パソコンに向き合いYouTubeとにらめっこしながらの作業でした。個人作業が多かったため、班員同士の絆が深まらなかったのは少し心残りですが、何もわからない状態から、皆で調べて一つの作品を作っていく過程を体験できたのはよかったです。

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優秀賞
ハードウェアの力で「SDGsを実現したキャンパス」を創る(2班)

大宮キャンパスの昼食時の混雑を解決すべく、飲食店の情報を掲載するウェブサイトと混雑具合を可視化するシステムを作成。

リーダー 諸岡 大地さん(機械制御システム学科)
全く触ったことのない分野の知識が求められる点が大変でした。やりたいことを決めた段階で「どういう技術が必要なのか」を調べられておらず、いざやろうとしたら思った以上に高度な技術が必要なことに気づきました。知識が足りず、図書館に籠ってひたすら調べものをする時間もありました。制作過程においては、部品の初期不良に気づかず、丸一日費やしてしまったこともあり、部品一つひとつが動作するのかなど細かいところをチェックする大切さを学びました。

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教授賞
「障害者スポーツ」を創る(13班)

視覚障がい者向けの「ブラインドフットゴルフ」、下肢障がい者向けの「シッティングインディアカ」と「バンボール」の3つのスポーツを開発。既存のスポーツをかけ合わせたり改良したりすることで、より多くの人が楽しめるように工夫をした。

リーダー 岡 隼大さん(環境システム学科)
僕たちのチームはSDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」というテーマに関連付け、皆が楽しめるスポーツを考えました。障害者スポーツを作るにあたって、自分たちでは考えられない視点がたくさんあったので、メンバーの先輩のパラリンピックで活躍されている選手にInstagramDMを通して、作成した3つの競技についてご意見を伺いました。意見の入れ違いや時間がなかったりなどの大変さがありつつも、障がい者の方の意見を取り入れながら一つの発表ができたのはよかったと思います。自分が持たない視点を持つ方のためにモノを創る難しさを学べました。

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〈テーマ一覧〉

1班 トリックアートを創る
2班 ハードウェアの力で「SDGsを実現したキャンパス」を創る
3班 ソフトウェアの力で「SDGsを実現したキャンパス」を創る
4班 「共創」を創る
5班 割りばしで創る
6班 「音楽と〇〇のある場」を創る
7班 動きを創る
8班 「測る」を創る
9班 遊びを創る
10班 100周年記念を創る
11班 「無意識を意識化する」ことで生まれる家具を大宮キャンパスに創る
12班 大宮キャンパスを地域と連携するSDGs的な取り組みを創る
13班 「障害者スポーツ」を創る
14班 トレンドを創る
15班 詐欺防止策を創る
16班 「ファッションのものさし」を創る
17班 科学を創る
18班 段ボールで創る
19班 価値を創る
20班 授業を創る