SUBARU 常務執行役員CTO 藤貫哲郎氏講演 出張授業「モノづくりの愉しさと本質」

2022/12/08
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1_subaru学生の質問に答える藤貫氏

12月2日、豊洲キャンパスへ株式会社SUBARU常務執行役員CTO 藤貫哲郎氏が来校し、出張授業が行われました。出張授業は一般社団法人日本自動車工業会が主催で、クルマ?バイク、モノづくりへの関心を高めることを目的に、自動車産業における経営層からご自身の体験談やメッセージを直接聴く機会を設けるために実施されています。
大宮キャンパスでもオンライン中継され、両キャンパスにて最先端の自動車をリアルに体験できるよう、SUBARUのフラッグシップモデル「LEGACY OUTBACK」とEV車「SOLTERRA」が実物展示されました。本授業には、低学年から就職活動を終えた高学年まで多く参加し、藤貫氏の体験談に聞き入りました。
本学機械工学第二学科(現機械機能工学科)の卒業生でもある藤貫氏は授業で、「事実に謙虚に向き合い深く考えること、仲間を作ること、技術とは世の中の役に立つことを具現化するわざである」と技術者として巣立つ芝浦工業大学の学生へ向けて、体験談とともにメッセージを伝えました。

出張授業「モノづくりの愉しさと本質」


現在は経営職に就く藤貫氏も、学生時代から自動車の研究を始め、株式会社SUBARU(当時、富士重工業株式会社)入社後も車体設計から基礎研究と、技術者として長年自動車に携わってきました。その根底にあるのは、「運転していて『愉しいクルマ』と『怖いクルマ』は何が違うのだろう?何を感じて人は運転しているのだろう?それが分かればだれにでも運転しやすいクルマができるのでは?」という、自動車の乗り味への探求心だそうです。
「乗り味(動的質感)」世界一を目指して研究する中で分かったことは、「一人ではできない、仲間を作ること」「課題を共有する大切さ」だそうです。クルマの部品は約3万個あり、世界中のサプライヤーと課題を共有しながら開発しなければなりません。また、世の中には同じ課題を持ちながらも、自分よりすごい人たちが沢山います。捉えどころのない「乗り味」という感性を可視化させ、起きている現象を定量化し、何に困っているのか全員で課題を共有することで、思わぬところで答えを持つ人と出会うことがあったそうです。「技術とは世の中の役に立つことを具現化するわざ」です。手段(技術)からもの作りを始めるのではなく、目的のためにどの手段でも選べる技術者になってほしいと、学生たちに技術者として学んできたことを実体験とともにお話しいただきました。

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