情報通信コース
カリキュラム
情報通信の基盤技術をソフトウェアとハードウェアの両面から体系的に学び、その知識と技能を応用して課題を解決できる能力を育成します。
1年次 実験を中心に、ハードウェア?ソフトウェアの両面から基本技術を修得する
●主な授業科目
情報通信ソフトウェア演習A?B/情報通信ハードウェア実験A?B/情報処理概論/情報処理基礎/電気回路基礎/論理設計
2年次 実験を通して情報通信の原理を学び、創出の基礎となる知識を修得する
●主な授業科目
情報通信ソフトウェア演習C?D/情報通信ハードウェア実験C?D/情報処理1/情報通信ネットワーク/電子回路/回路設計演習/通信計測/ネットワーク理論
3年次 研究室でさらに高度な情報通信技術を理解する
●主な授業科目
情報通信応用実験A?B/メディア情報工学/情報処理2/パターン認識/セキュアネットワーク/通信方式/移動通信工学/マイクロ波工学/電波工学1?2/光通信工学/音響工学/卒業研究1?2
4年次 卒業研究を発展させ、卒業論文を完成させる
●主な授業科目
卒業研究3?4
授業紹介
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情報通信ソフトウェア演習A~D、情報通信ハードウェア実験A~D
ソフトウェア演習では、C言語の実習を通してプログラミングの基本やアルゴリズムを学んだ後,通信プログラムの設計?製作を行います。ハードウェア実験では、電源、信号発生器,測定機器等の基本的な使い方を学習した後、簡単なセンサ回路の製作を体験します。さらにこれらで身につけた技術をベースに簡易的な光通信回路を設計?製作します。この実験を通して、通信技術において重要な変調?復調技術、パケットの概念、通信誤りの際に行われるパケット再送技術を中心に学びます。
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情報通信応用実験 (Java APIプログラミング)
Javaの基本プログラミング技術を身につけ、「自動販売機」の機能をコンピュータ上で実現します。また、GitLabを用いてソースコードのバージョン管理方法とリモートリポジトリの使用方法についても学びます。
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情報通信応用実験(環境音の測定と分析)
学生の興味を持った音を測定して、音響測定技術を身につけます。 騒音レベルの評価方法や騒音レベルのサンプル値のヒストグラムなど統計分析を学びます。
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生体情報工学
人工知能や深層学習の原理として注目を浴びているニューラルネットワークや、強化学習、遺伝的アルゴリズムといった生体を模倣した情報処理技術について、生物学的な背景にも触れながら、その数学的基礎やデータへの応用方法を学びます。
研究テーマ例
ブレインコンピュータインターフェースとIoTを融合する研究
生体通信工学研究室:堀江 亮太 准教授
簡易脳波計とスマートデバイス、モノを通信で繋げるIoT技術を組み合わせ、脳波でモノを操作するブレインコンピュータインターフェース(BCI)技術を安価かつ簡便に実現する研究です。上の写真は、家電(テレビ)を見て集中することで、手を使わずに家電を操作するインターフェースの実験です。スマートグラスのカメラに映る画像から家電を認識し、簡易脳波計で測定した脳波から操作命令を取り出し、無線LANを介して家電を操作します。
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電動車椅子、スマート家電、仮想現実(VR)ゲームなどを無線やネットワークを介してBCIで操作します
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エンターテインメント応用として、BCIと筋電センサーを組み合わせたVRゲームの操作手法を開発しました
海外との活動事例
情報通信工学科?情報工学科グローバルPBL
情報通信工学科?情報工学科×タイ/スラナリー工科大学
タイのスラナリー工科大学において、現地学生、本学情報通信学群の1~3年生、他にベトナム,インドネシア,カンボジア,中国等の学生が参加しグローバルPBLを行いました。5人程度の班に分かれ、動物園を訪問し現地の展示をより魅力的なものにするためのWebシステムを考案、実装し発表しました。
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卒業研究の例
光ファイバを用いた計測技術に関する研究
通信ネットワークの大容量化を支える光ファイバの恩恵は、通信用途に留まりません。光ファイバを使って、伸びや温度などのさまざまな物理量を測定することもできます。光ファイバセンサは、細径?軽量で取り回しが良く、電気配線が不要で、電磁ノイズにも強いなど、従来の電気センサにはない多くの特長をもっています。多様な光ファイバセンサについて、性能向上や新機能の実現を目指して、日々研究開発を進めています。
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建物や橋、トンネル、ダム、パイプラインなどの社会インフラの経年劣化や地震による損傷が大きな社会問題になっています。これらの健全性を診断する技術として、光ファイバセンサが注目されています。特に、長い光ファイバに沿った伸びや温度の分布情報を計測できる「分布型光ファイバセンサ」が活躍するものと期待されます。
ブレイン-コンピュータ? インターフェースとIoTを融合する研究
簡易脳波計とスマートデバイス、モノを通信で繋げるIoT技術を組み合わせ、脳波でモ ノを操作するブレインコンピュータインターフェース(BCI)技術を安価かつ簡便に実現して生活支援システムに応用する研究です。写真は、家電(テレビや卓上扇風機)を見て意識を集中させることで、手を使わずに家電を操作するインターフェースの実験です。スマートグラスのカメラに映る画像から家電を認識し、簡易脳波計で測定した脳波から操作命令を取り出し、無線LANを介して家電を操作します。
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手が不自由でリモコンによる家電操作ができなくても、このシステムを使用すれば、操作したい家電を見て意識を集中させるだけで、ハンズフリーに家電操作が行えます。簡易脳波計とスマートグラスで構成されるBCIなので、身に付けて持ち運ぶことができる(ウエアラブル&モバイル)利点があります。また、スマートデバイスから無線やネットワークを経由して様々な対象を操作でき、電動車椅子の操作や、ゲームコントローラーにも使用できます。IoT環境が整っていく今後の社会における、生活支援システムや未来的なインターフェースのシーズ技術として研究しています。見たり、意識するだけで周囲の環境を操作できるようになるでしょう。