カリキュラム
コンピュータを利用し人と社会を
豊かにする技術を体系的に学ぶ
情報処理の基礎と応用を1年次から3年次まで講義と演習を通してバランスよく学び、単にプログラムを作る能力を修得するだけでなく技術の根底にある原理を理解します。さらに4年次に最先端の研究に触れることによって応用力、創造力を養成します。1年次 学科共通の基礎科目を学ぶ
●主な科目コンピュータ科学序説/プログラミング入門1?2/離散数学1?2/コンピュータアーキテクチャ/論理回路/情報工学通論
2年次 めざす方向別の履修モデルに沿って学ぶ
●主な科目データ構造とアルゴリズム1?2/オペレーティングシステム/信号処理/数値計算法/ディジタルメディア処理/プログラミング言語論/基礎情報演習1?2
3年次 実験を中心に、さらなる専門知識の修得をめざす
●主な科目データ解析法/人工知能/ソフトウェアエ学/システムプログラミング/データベース/集積回路工学/コンピュータグラフィックス/コンピュータビジョン/自然言語処理/情報セキュリティ/高度情報演習2A
4年次 研究室に所属して卒業研究を行う
授業紹介

情報工学の全体像
情報工学という学問領域の概要と専門分野について、最新の事例を交えて解説します。早い段階から専門分野を意識した学習計画を立てることができます。

よりよいプログラムづくり
データのメモリ上での表現であるデータ構造と、問題を解くための手順であるアルゴリズムは、プログラムを作る上で必要な基礎の一つです。
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応用力が試される演習
授業で学んだ知識を現実の課題に応用し、演習課題を解きます。グループで議論を行うことにより課題が浮かび上がり、学問の広がりを体験できます。
研究テーマ例
「言葉」を理解するコンピュータをめざして
言語処理研究室:杉本 徹 教授人間が行うような知的な振舞いを機械に行わせる「人工知能」の研究の中でも特に、人間が日常生活で使っている言葉(自然言語)をコンピュータに処理させる「自然言語処理」という分野の研究を行っています。将来的には、友人に話しかけるように誰もが簡単な言葉でコンピュータにアクセスでき、使いこなせる技術を開発することをめざし、さまざまな対話システムの開発やWeb上の情報検索?推薦の高度化の研究、学習や文書作成の支援ツール開発などを行っています。

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海外との活動事例
IoTを理解するグローバルPBL
分散ソフトウェアシステム研究室 × ベトナム/ホーチミン市工科大学本プログラムは、ホーチミン市工科大学の学生とチームを組み、IoT(Internet of Things)をテーマに、ArduinoyやRaspberryPIといった小型デバイスを利用して我々の生活を豊かにするアプリケーションの考案と実装を行います。そして、最終日に実装したアプリケーションのデモ動画を交え、チームごとに英語でプレゼンテーションを行い、それぞれの成果を報告します。
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卒業研究の例
小説執筆支援システム:資料探索時の認知負担を軽減するユーザインタフェースの研究
インターネットの普及により小説投稿サイトが増加し、誰でも気軽に小説に取り組める環境が整ってきました。小説の執筆では「アイディア創出」「プロットの作成」「本文の執筆」という段階を経て最終的に小説が完成しますが、この研究ではプロの作家が「プロット」を作成する際の認知過程をモデリングすることで、素人でもプロと同様の思考過程でプロット作成が可能となる支援システムを実現します。
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この研究の応用先
小説を書きたくてもなかなか書けない素人作家を、コンピュータが適切に支援することで素人作家の創作意欲を刺激すると共に、小説執筆作業を効率化して小説関連分野を活性化します。また、小説創作活動にコンピュータを導入することで、メディアミックスによる新たな創作分野が開拓されます。
音声対話による観光地推薦システムの開発
近年インターネットからさまざまな情報を入手できるようになりましたが、自分の望む情報を効率的に得るには検索のための知識や技術を身につける必要があります。本研究では、ユーザが日常的な言葉でコンピュータと対話を行い自分の希望を伝えると、Webから入手した情報を用いて希望に合う観光地を選び、ユーザに推薦するようなシステムの開発に取り組んでいます。
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この研究の応用先
今後ロボットや情報機器?IoT技術の発展に伴い、我々はコンピュータやロボットと日常的にコミュニケーションをとるようになると予想されており、音声対話技術の応用が期待されます。また、Webに代表される膨大な量の情報(ビッグデータ)から目的に合う情報や有用な情報を選別するための、自然言語文章の自動解析技術や要約技術の精度向上も求められています。