本郷魁星さん、吉田啓佑さん、松本航輝さん、山下大貴さん(建築学科)がGLコンペティション2023にて最優秀賞を受賞
- 建築学部
受賞者
本郷 魁星さん 吉田 啓佑さん(建築学部 建築学科 SAコース 1年)
松本 航輝さん 山下 大貴さん(建築学部 建築学科 UAコース 1年)
学会?大会名
GLコンペティション2023
賞名
最優秀賞
発表題目
広がり、出会い、始まり
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「GLコンペティション2023」とは、どのようなコンペなのでしょうか?
GLコンペティション2023は建築を学ぼうと志す全ての学部一年生が参加可能な、学部一年生主催によるコンペです。
このコンペのテーマは、「GROUND LEVEL」で、これからの時代に繋がる、おおらかで鋭い「グラウンドレベルの建築」を構想するというものでした。「グラウンドレベル」とは、断面詳細図などで示される、標準地盤面の位置あるいは高さのことで、建築をする際の様々な作業の基準となり、比喩として物事の原点とも解釈できます。
このコンペを主催する「Ground Level」という団体やこのコンペ自体、2023年度から始まったものでありながら、全国から112点の応募作品があり、コンペをするだけではなく、二次審査の翌日には、参加者が作品を展示し、他大学の同学年の方々と交流する機会もありました。
作品について教えていただけますか?
新宿御苑の新宿門の近くに、書店とアートギャラリーの複合施設を設計しました。
落ち葉が堆積したような造形の中に、書店とアートギャラリーが曖昧な境界線を持ちつつ、一つの複雑な空間に存在しています。書店、アートギャラリー、そして、二つの境界で生じる新たなモノとの出会いが、人を知識や様々な興味のグラウンドレベルに立たせます。そしてその出会いは、人を介し、無限に繰り返され広がっていきます。
強制的なものではなく、人それぞれに選択肢を与え、それぞれの感性や価値観による判断のもとに、出会い、グラウンドレベルに立つ。そんな偶然の出会いを必然的に与える場として、この建築に意義を持たせました。
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受賞を受けて、今後の展望などを教えてください。
この造形を設計するにあたり、模型を触りながらのスタディを繰り返しました。一枚の葉に見立てた紙を用意し、組み合わせ、形を変えながら思考していったのですが、このやり方で建築が生まれるのかと、何度も行き詰まりました。しかし、生まれる空間を信じながら最終的な造形を作り上げました。建築や空間が持つ可能性をこれからも追求し続けたいです。
また、学部一年生に向けたこのコンペにおいて、最優秀賞をいただくことができ、大変光栄です。しかし、このコンペの評価として重視されたことは、この段階で持つべき原点性です。結果ではなく、スタート地点や過程として、目がくらむことが無いように、これからも自分らしく建築に向き合っていけたらと思います。
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