長坂新さんが日本写真測量学会?欧洲杯足彩app下载_欧洲杯下注平台-【直播*网站】6年度年次学術講演会にて学術講演会論文賞を受賞
- 社会基盤学専攻
受賞者
長坂 新さん(社会基盤学専攻 2年生)、中川 雅史 教授(工学部)
指導教員
中川 雅史 教授(工学部)
学会?大会名
日本写真測量学会?欧洲杯足彩app下载_欧洲杯下注平台-【直播*网站】6年度年次学術講演会
賞名
学術講演会論文賞
発表題目
空間一致度にもとづくストリーミング点群間の時刻同期と改ざん検出の検証
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近年、デジタルツイン実現に向けた取り組みが世界で進められています。デジタルツインは、現実世界の空間情報を経時的に取得し、時空間データとしてデジタル空間に再現すること、並びに、その時空間データを用いたシミュレーションを元に現実世界でのシステム制御や意思決定に活用する概念であり、デジタルツインが実現することで、高度な社会課題の解決を図れると期待されています。実際に東京都では「デジタルツイン実現プロジェクト」として、都市の3D都市モデルに加えて交通情報などリアルタイムなデータを統合管理し、行政サービスに役立てる実証を始めているほか、欧洲杯足彩app下载_欧洲杯下注平台-【直播*网站】6年能登半島地震において、被災前後の3次元地形データが復旧に役立てられています。
時空間データを取得するセンサは、カメラや気象センサをはじめとして数多く存在しますが、本研究では、土木工学の側面から都市空間の建物やモビリティ等の形状及び振る舞いに焦点を当て、Light Detection And Ranging(LiDAR)スキャナに着目しました。LiDARスキャナは空間を3次元かつ動画のように経時的に取得できるセンサであり、自動運転自動車や自律移動ロボットにも搭載されています。一方で、都市空間には様々な障害物が存在し、単体のLiDARスキャナではその死角を捉えることはできないため、都市全体の時空間データを取得するには複数のLiDARスキャナのデータを統合することが求められます。しかしながら、LiDARスキャナのデータを統合管理することは容易ではありません。その理由として、LiDARスキャナの位置や時刻を高精度に取得するには、測量用の高価なGlobal Navigation Satellite System(GNSS)受信機が必要となるほか、GNSSの測位精度が担保される(上空視界が開けていることなどの条件満たす)環境が必要となることが挙げられます。さらに、時空間データを公共?民間問わず様々な主体から収集した場合には、データ改ざんやサイバー攻撃などのセキュリティ管理に関する課題を抱えています。そこで本研究では、複数のLiDARスキャナで取得した時空間データについて、取得されたデータ群の空間的な一致度にもとづいて、LiDARスキャナ間の時刻を同期すること、並びに、整備された時空間データに改ざんがないかを検出する手法を提案し、実験において提案手法を検証しました。
本研究の成果は、デジタルツイン基盤の実現のみならず、社会インフラの高度化?維持管理に活用できる可能性があります。国内の社会インフラは高度経済成長期に建設されたものが多く、高齢化?老朽化している土木構造物の割合が急増していることが社会的課題です。また、災害が多いことも国内の特徴であり、緊急災害観測技術の重要性は増しています。本研究に加えて、衛星観測や航空?UAV測量、地上レーザースキャニング、ウェアラブルデバイス利用などの連携による、多様な測量技術を組み合わせた手法を提案することで、上記の社会的課題を解決することに貢献します。