SIT-AGH学術交流協定締結20周年記念式典を開催

2024/11/06
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11月5日(火)、豊洲キャンパスでSIT-AGH学術交流協定締結20周年記念式典が開催されました。
今年、芝浦工業大学(以下、本学)は戦略的パートナーであるポーランドのAGHクラクフ大学(以下、AGH)との学術交流協定締結20周年を迎え、5月にAGHで開催された式典に続き、本学主催での開催となりました。
ポーランドからは、AGH Jerzy Lis学長、AGH Rafal Wisnowski連携担当副学長、AGH Janusz Szmyd日本連携担当学長代理、AGH Pawel Swierk国際交流室長、駐日ポーランド大使館次席 Tomasz Gwozdowski氏、駐日ポーランド大使館書記官 Julia Cichy氏、在ポーランド日本国特命全権大使 河野 章氏(オンライン参加)。本学からは、鈴見 健夫理事長、山田 純学長、髙﨑 明人副学長、村上 雅人前学長らが参加しました。

はじめに贈呈式が執り行われ、AGH?Lis学長から本学?村上 雅人前学長へAGH名誉交流大使が、本学?山田 純学長からAGH?Lis学長へ芝浦工業大学名誉博士号が、そして本学?鈴見 健夫理事長からAGH?Szmyd教授へ特別功労者賞が贈呈されました。
本学の特別招聘教授を務める坂 茂氏による講演では、坂氏がポーランドの現地学生と取り組む共同プロジェクトについて紹介。髙﨑副学長よるスピーチでは、AGHと本学とのこれまでの20年の歩みが振り返られました。

体育会剣道部によるパフォーマンスでは、日本剣道形、打ち込み稽古、居合の順に演武披露が行われ、出席者たちはその様子を動画に収めるなど真剣に鑑賞していました。
最後に、文化会交響吹奏楽団による生演奏が披露されると、盛大な音楽とともに今後の両校の末永い交流を祈念して式を締めくくりました。

 
〇6D7A8462AGH名誉交流大使 贈呈
(左から、Lis学長、村上前学長、Szmyd教授)
〇6D7A8486芝浦工業大学名誉博士号 贈呈
(左から、山田学長、Lis学長)
 
〇6D7A8503特別功労者賞 贈呈
(左から、鈴見理事長、Szmyd教授)
〇IMG_9944.JPG駐日ポーランド大使館次席 祝辞
Tomasz Gwozdowski氏
 
〇6D7A8397駐ポーランド日本国特命全権大使 祝辞
河野 章氏
〇IMG_9485.JPG特別講演
坂 茂特別招聘教授
 
〇IMG_9993.JPGスピーチ「20年の歩み」
髙﨑 明人副学長
〇IMG_9595.JPG体育会剣道部による演武
 
〇6D7A9214.JPG文化会交響吹奏楽団
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【山田純学長 挨拶】

(日本語訳)
はじめに、本日20周年をお祝いできることを大変光栄に思います。この20年間、両校の関係を親身になって支えていただいた先生方、職員の皆様に心より感謝申し上げます。
さてこの機会に、AGHと本学の協力関係の出発点と歴史を簡単に紹介させていただきます。AGHと本学の相互交流は、AGH?Janus Szmyd教授が京都大学在籍中の恩師であった、故鈴木健二郎教授が2003年に本学に移られたことから始まりました。 2007年、鈴木健二郎教授が逝去された後は、髙﨑明人教授が共同研究と学生交換の活動を引き継ぎました。これらの活動は、Szmyd教授の強力かつ情熱的なサポートにより、非常にスムーズに引き継がれました。一般的に教育機関では、共同研究者の一人が退職ないし交代した場合は、プログラムの継続が難しくなるものですが、Szmyd教授と髙﨑教授は、故鈴木教授の遺志と大学の国際化に対する理念を受け継いで下さいました。 その結果、過去20年間で200名以上の学生の交流が実現できました。
2010年、Szmyd教授と髙﨑教授は、AGHと本学の間で、博士課程のダブルディグリー?プログラムを開発、導入しました。このプログラムは、本学で初めてのダブルディグリー?プログラムであります。さらに2020年には、ポーランド国立学術交流機関(NAWA)の絶大な支援の下、修士課程にもダブルディグリー?プログラムを導入しました。これらの取り組みは、Szmyd教授と髙﨑教授の熱意と努力なしには成し得なかったことであり、お二人の貢献には心から感謝しています。これらの功績がなければ、2014年に本学が文部科学省の「スーパーグローバル大学」に選ばれることはなかったでしょう。
2015年、本学の理事会は、当時のAGH学長 Tadeusz S?omka教授とSzmyd教授に対し、その強固な協力関係への貢献が認められ、名誉博士号を授与しました。また、本学創立90周年記念式典では、AGHのご厚意により、当時の理事長の故五十嵐久也理事長と髙﨑教授に名誉交流大使の称号が授与されました。
両校の学生交流に加え、本学はポーランドという国を非常に重要な協力国であることを強調しています。実際に、現在2名のポーランド人女性教員が専任教員として採用され、本学での研究?教育に非常に活躍されています。 そのうちの1名については、両校の博士課程ダブルディグリーの卒業生であることは、特筆すべきことであります。
両校の協力関係では、これまでAGHのエネルギー?燃料学部との交流で成功を収めました。 しかし、今後は他の分野でも交流を深めていきたいと思っています。
最後になりますが、改めまして、この20年間、私たちの関係を支え続けてくださった教員、職員の皆様に心より感謝申し上げます。



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Jerzy Lis学長 挨拶】

(日本語訳)
本日、芝浦工業大学とAGHクラクフ大学の交流締結20周年記念式典に参加できることを大変光栄に思います。これは、実り多き学術?研究?文化交流の20年を振り返ることのできる特別な瞬間です。
何よりもまず、芝浦工業大学名誉博士号を授与していただけることに深く感謝いたします。この栄誉は、私にとって大変名誉なことであると同時に、両大学の長年にわたる協力関係を象徴的に示すものでもあります。この称号は、芝浦工業大学とAGHクラクフ大学双方の多くの人々の努力と献身の賜物であることを十分に認識し、誇りと謙虚さをもってお受けいたします。
この栄誉に貢献されたすべての方々に心からの感謝を申し上げるとともに、国際的な学術関係のモデルとなった私たちの協力関係の発展を、今後も積極的に支援していくことをお約束したいと思います。
両校の協力関係は、多くの人々のビジョンと献身から生まれたものであり、今日、私たちはその目覚ましい成果を共に祝うことができます。この数年間、私たちは学術交流と共同研究の強力なネットワークを構築し、教育の質の向上と革新的な研究プロジェクトの創出に貢献してきました。特に、AGHのJanusz Szmyd教授と芝浦工業大学の髙﨑明人教授の努力と支援のおかげで実現した、エネルギー?環境工学の修士課程におけるダブル?ディグリー?プログラムの立ち上げは、私たちのパートナーシップの最も重要な成果のひとつです。このプロジェクトは、両校の知識と専門性を組み合わせた学術的相乗効果の優れた例であります。
過去20年以上にわたり、私たちの大学は、何百人もの学生や研究者がエラスムス?プラスを含む、交流プログラムに参加することを可能にし、彼らのキャリアの発展や貴重な国際経験の習得に貢献してきました。共同研究プロジェクトなどの取り組み、数多くのインターンシップやモビリティ?プログラムは、異文化間の協力がいかに重要で実りあるものかを示してきました。
この20周年を迎えるにあたり、両国の学術界のみならず、政府機関や国際機関の支援による努力と献身の賜物であることを強調したいと思います。お互いの努力、展望、志のおかげで、地理的にも文化的にも国境を越えたパートナーシップを築くことができました。
私たちの協力関係の成功に特に大きく貢献した人物を認めないわけにはいきません。長年にわたってこの関係を発展させてきた両機関の教員、学生、スタッフ全員に感謝しています。
この協力は、科学の進歩と相互理解を追求する中で、共同の取り組みがいかに強力な影響を持つかを証明しています。
また、AGHと芝浦工業大学の両方で、私たちの交流を組織面で支えてくださった機関や個人の方々にも感謝の意を表したいと思います。皆様の献身が、私たち交流の成功に不可欠でした。
この記念すべき年は、新たなエネルギーをもって未来に目を向ける絶好の機会です。両機関の伝統を継承し、未来の世代の学生や研究者にインスピレーションを与えるような、より緊密で実りある協力関係が、この先さらに何年も続くと確信しています。



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