FE-300
仕様
一般名: 膜厚計測装置
メーカー名: 大塚電子
型番: FE-300
概要:
本装置は、ファイバプローブで反射率スペクトルを測定し、膜厚を計測するシステムです。システム構成は、分光器?光源?ファイバプローブなどの光学系を含み、これらを制御する測定装置本体の構造部、データ処理?ユーザーインターフェイスとしてのコンピュータ部からなります。
分光器部は、可視を測定する連続波長測定分光器です。光源部は可視を照射するハロゲンランプです。ファイバプローブ部は投光部受光部を同軸にした平行光学系。測定スポット径は約φ3mmです。
ステージはφ200mm試料の設置が可能で、ずらし置き(スライド、回転)によりどの部位も測定可能です。
また、メインスイッチを測定装置本体側面、光源点灯スイッチ(ハロゲンタングステン)と点灯表示を測定装置本体前面に配しています。
1. 基本仕様
1.1. 測定対象サンプル
対象 :反射サンプル
最大サンプルサイズ :φ200mm×5mm(厚み)
1.2. 反射率測定方法
光学式分光法で絶対反射率既知の標準反射板(Al蒸着ミラー)をリファレンスとし、相対スペクトルを測定した後、計算により、絶対反射率に換算。
1.3. 測定精度及び再現性
反射率繰返し精度 :弊社標準アルミ板において?2.0%以内ただし、試料の同一ポイントを繰り返し測定したときの相対拡張不確かさ(包含係数2.1)。
膜厚正確さ :VLSI社膜厚スタンダードのシリコン酸化膜の膜厚が約1000nmの試料に対して、測定保証書記載の測定保証値範囲±2.0nm以内。(試料の同一ポイントを繰返し測定したときの平均値)
膜厚繰返し性 :同一測定位置における膜厚値の繰返し精度1.0nm以内。ただし、VLSI社膜厚スタンダードのシリコン酸化膜の膜厚が約1000nmの試料に対して、試料の同一ポイントを繰り返し測定したときの拡張不確かさ(包含係数2.1)。
1.4. 測定膜厚範囲(光学的膜厚nd)
約0.8~210μm以下(測定試料によります)
1.5. 測定波長範囲
750nm~850nm
1.6. 測定に要する時間
1測定点当たり0.1秒~10秒(代表例)
1.7. 測定スポット径
約φ3mm
2. 装置詳細仕様
2.1. 測定部本体
2.1.1. 分光器
マウント方式 :直入射型凹面回折格子分光器
回折格子 :フラットフィールド型凹面ブレーズドホログラフィック
焦点距離 :135mm
開口数 :3
分光器波長範囲 :750nm~850nm
2.1.2. 検出器
形式 :CCDイメージセンサ
素子数 :512素子扱い
冷却 :電子冷却固定設定温度制御方式
A/D分解能 :16ビット
2.1.3. 測定用光源
形式 :ハロゲンタングステン
ワット数 :ハロゲン 20W
放射波長 :450nm~800(以上)nm
平均寿命 :ハロゲン 2000H
電源 :ハロゲン 定電圧回路方式
2.1.4. 電源部
供給電圧 :100V±10V(単相)
電源周波数 :50/60Hz
消費電力 :250VA以下
2.1.5. ファイバプローブ
素線材質 :石英
素線コア :φ200μm
素線数 :受光7芯
2.1.6. ステージ
主な材質 :アルミニウム合金(表面処理:黒アルマイト)
2.1.7. サンプルホルダ
主な材質 :アルミニウム合金(表面処理:黒アルマイト)
2.1.8. 装置形状
外観寸法 280mm×570mm×350mm
2.1.9. 装置重量
約24kg(本体のみ)
2.1.10 処理システム部
CPU :Core i3(2.53GHz)相当以上
OS :Windows 7 (但し、64ビット版未対応)
RAM :2GB以上
HD :230GB以上
モニタ :解像度XGA(1024×768)以上
3. 測定機能
測定種類は、以下の2種があります。
?通常測定 :設定測定回数を連続で自動測定します。
?フリースキャン測定 :リアルタイム測定し、データを確認しながら保存します。
3.1. スペクトル測定条件
サンプリングタイム、積算回数などの測定条件を設定します。
3.2.1. 解析アルゴリズム
?ピークバレイ
?FFT
?最適化法
それぞれの解析は、解析波長範囲の設定が可能です。
スペクトルに対し、スムージングをかけることができます。
3.2.2. 材料の屈折率、消衰係数
解析に必要な材料の屈折率?消衰係数モデルとして、以下のモデルがあります。
?nk_Fix
?n_Cauchy
?nk_Cauchy
?n_Cauchy_ke
?Forouhi_Bloomer
?EMA_mix
?Lorentz
?Inv_Polynomial
?AlxGaAs
?Tauc_Lorentz
?Lorentz_Drude
3.2.3. 層の形式
?単一層(干渉、及び非干渉)
?傾斜層
?超格子層
以上の層が解析可能です。
3.3. 表示機能
3.3.1. 二次元グラフ(Y:スペクトル強度 X:波長)
?シグナル
?ダーク
?絶対反射率
?屈折率n
?消衰係数k
?絶対反射率<フィット後>